京セラ美術館『村上隆　もののけ　京都』を見る

京セラ美術館で開催中の『村上隆　もののけ　京都』の展示を見てきました。

京都の寺社仏閣で見てきた美術品の数々が、村上隆さんによって鮮やかにオマージュされているかのようで、京都旅行の締めくくりに最高の展示でした。

京セラ美術館

2020年のリニューアルに伴い京セラが命名権を取得し、2020年3月21日の再オープンに先立ち2019年から京都市京セラ美術館の呼称を用いている。

なお、伏見区の京セラ本社にある京セラギャラリー（旧称：京セラ美術館）とは異なる。

この展示はすべて撮影OK！太っ腹ですね。

込み合っているので人も写りこんでいますが（笑）このあとは村上隆さんの作品を紹介していきましょう！

なお、タイトルは確認していませんので、筆者の想像です。失礼いたします。

村上隆『風神・雷神』

風神雷神と言えば俵屋宗達！

建仁寺にあった屏風が、京都国立博物館に収められています。

村上隆さんの風神雷神はポップで可愛い！！

でもしっかり金屏風の雰囲気出しています。

村上隆『風神』

村上隆『雷神』

村上隆『阿弥陀如来』

（タイトルはあくまで想像です）

ジェンダー不明の阿弥陀如来（ですよね）。だって両手が〇を作っているから。

極楽浄土へのお迎えがゴージャスで最高！

たしか「南無阿弥陀仏」と唱えるだけで、このようなお迎えが来てくれるはずです。
空也上人がそう言っていました。

村上隆『阿弥陀如来』

村上隆『阿吽像』

棍棒を持った青鬼と赤鬼が邪鬼を踏みつけています！
おなじみ阿吽像。こちらは『吽（うん）』の方です。

お寺の門のところにいらっしゃる、不動明王的な。

村上隆さんは現代の仏師でもあるんですねー。

村上隆『吽像』

村上隆『龍図』

京都のお寺では火災除けのため、天井画に龍が多く描かれていました。

建仁寺のは特にカッコいい！迫力満点の絵でした。

村上隆さんの龍はちょっと間抜けな感じが可愛い。
赤い龍は、どこかのお寺の非公開の貴重な絵でしたね。

村上隆『八方睨みの虎』？『虎の子渡し』？

右から見ても左から見ても目が合う『八方睨みの虎』は清水寺だったかな？
きっとこれは八方睨み！

村上隆『虎の子渡し』

そう思って横に移動すると、あっさり視線が外れるので、これは、小堀遠州『虎の子渡し』かな？

南禅寺の庭園を思い出します。

村上隆　蒔絵風のこんな絵も

黒漆に金箔の見事な蒔絵が印象的だったのは高台寺でした。

村上隆さんの手にかかると一気にカラフル！カワイイ！

将軍家の姫の嫁入り道具がこれだったら…と考えるとワクワクしますね。

村上隆『蒔絵』

村上隆『慧可断臂図』

前日に京都国立博物館で『雪舟伝説』を見てきたのでわかりました！

雪舟の『慧可断臂図（えかだんぴず）』のオマージュですよね？

達磨大師に、弟子にしてくださいとお願いする慧可。
しかし達磨様はうんと言ってくれません。
自分の覚悟を示すために、慧可は自らの左腕を切り落とし、達磨様は弟子入りを認めたというお話です。

中国の禅宗では、達磨を開祖、慧可を二祖とするのじゃ。

村上隆『慧可断臂図』

雪舟の『慧可断臂図』は「なぜかグロくない」と言われていますが、

こちらはリアルな流血のようにも見えます。

しかし、白布に受けられた左腕は、まるで作り物のような感じ。

不思議な絵です。

村上隆『須弥山』

タイトルは想像なので間違っていたらすみません。

中国の名画のような題材ですが、ディテールへのこだわりがスゴイ、凄すぎる。

村上隆『須弥山』

京都の寺社仏閣では、細部までこだわりぬいた美を堪能しましたが、村上隆さんの作品は「一人でやったら気が狂うだろ」と思ってしまうほどの緻密な美しさ。

作品のディテールに吸い込まれてしまいそうです…

村上隆『歌舞伎』

村上隆『歌舞伎』

これはめっちゃ素敵でした！京都の南座で使われたものなのでしょうか。

足を止めて見ている人も多かったですね。見ているだけで血沸き肉躍る気がします。

村上隆『DOB』

村上隆さんの人気キャラクター『DOB』。
様々な作品に登場します。

村上隆『DOB』

こちらの作品は『あやかし』っぽさ満載。
安倍晴明に祓ってもらわなきゃ…

村上隆『DOB』あやかし

村上隆　（kawaii）

かわいい！森の中でキノコの妖精さんが集まっているみたい。

村上隆『お花の親子』（2020）とルイ・ヴィトンのトランク

美術館の中庭の池の中に立つ巨大な作品です。
村上隆さんとルイ・ヴィトンとのコラボは有名ですよね！

村上隆『お花の親子』とルイ・ヴィトンのトランク

村上隆 ルイ・ヴィトン　コラボ （楽天市場より）

『村上隆　もののけ　京都』は、企業版ふるさと納税を通じた寄付によって、京都市内に在住（通学）の高校生、大学生・専門学校生の入場料が無料となっています。

京都を愛する気持ちだね！

作品の近くに寄って、好きなものをじっくり見られるのがいいです。

こちらはショップ。お気に入りを連れて帰れます。

京セラギャラリー　もご紹介

「銅版画347シリーズ」（パブロ・ピカソ）他、日本画も多数収蔵。

2019年京セラ美術館から名称変更。