インスタ映えしそうな風景に囲まれた清水寺。
しかし二年坂、三年坂も音羽の滝もメチャ混みと聞きます。
清水寺の拝観時間は朝6時から。
そこで、7:00にホテルで朝食をとり、一番に向かうことに。
混み始める前にゆっくり見物もお詣りもできて、良い一日のスタートを切れました。
清水寺
名称 | 音羽山清水寺(おとわさんきよみずでら) |
住所 | 京都府京都市東山区清水1丁目294 |
宗派 | もとは法相宗に属していたが、現在は独立して北法相宗を名乗る。 |
本尊 | 十一面千手観世音菩薩 |
開山 | 延鎮 |
創建 | 778年 |
人物 | 元祖:行叡 本願:坂上田村麻呂 |
国宝 | 本堂 附:厨子3基 |
重要文化財 | 仁王門、三重塔、鐘楼、奥の院等多数 |
拝観料 | 大人400円 |
公式サイト | https://www.kiyomizudera.or.jp/ |
古都京都の文化財としてユネスコ世界遺産に登録されています。
清水寺のみどころ:三重塔
バスでホテルの最寄「烏丸五条」から「五条坂」まで。
五条坂から茶わん坂を登ると、7:50には三重塔のふもとについていました!
高さ約30メートル。国内最大級の三重塔で、京都の街からよく望見できることから古くから清水寺のシンボル的な存在です。
創建は847年、現在の建物は江戸時代の1632年に再建されたものです。
大日如来像を祀り、四方の壁に真言八祖像、天井・柱などには密教仏画や龍が極彩色で描かれています。(重要文化財)
公式サイトより
朝日に輝く三重塔は、ホテルの部屋の窓からも双眼鏡で見ることができました。
まさに清水寺のシンボルと言える存在です。
清水寺のみどころ:本堂(国宝)
徳川家光の寄進により寛永10年(1633年)に再建された本堂は国宝。
山の斜面にせり出す「懸造(かけづくり)」の清水の舞台は釘を一本も使わずに作られているそうです。
朝8時でも舞台の上は多くの観光客の姿があります!
798年坂上田村麻呂と延鎮によって大幅改修された本堂は1063年の火災で焼失。
1629年までに9回の火災に見舞われ、現在残っているのは1633年に徳川家光の寄進により再建されたものです。
清水寺の秘仏:千手観音立像
延鎮作という清水寺本堂本尊の千手観音立像は、33年に1度開扉の秘仏で、今回見ることはできませんでした。
脇侍として毘沙門天像と地蔵菩薩像を安置していますが、このうち地蔵菩薩像は、鎧で武装した上に袈裟をかけ、兜をかぶり剣を持つ特殊な形の像です。
坂上田村麻呂が、東征の際加勢してくれた毘沙門天と地蔵菩薩を、798年の改修の際に祀ったものなのだそう。
それで武装しているのか!
地蔵菩薩は坊主頭に質素な衣が普通なのにね…
清水寺のみどころ:音羽の滝のご利益と参拝の仕方は?
本堂の清水の舞台から京都の街を眺めると、京都タワーもくっきり!
はるか下には音羽の滝が見えています。新緑の山道を散策しながら向かっていきます。
混雑すると行列を作って何十分も待つという音羽の滝ですが、朝早い時間のため、すぐにお詣りすることができました!
まずは奥の不動明王にお詣りをして、願掛けをしてから柄杓に受けた滝の水を一口飲みます。
柄杓は殺菌器で消毒されているので、衛生的です。
向かって右の滝が「延命長寿」、中央の滝は「恋愛成就」、左の滝は「学業成就」のご利益があると言われています。
清水寺のみどころ:仁王門
清水寺を堪能し、ようやく仁王門へ。
駐車場には修学旅行のバスが到着し、にわかに混んできました。
清水寺の正門です。応仁の乱の戦火で1469年に焼失しましたが、1500年前後に再建され、2003年に解体修理されました。正面約10メートル、側面約5メートル、棟高約14メートルの、再建当時の特徴を示す堂々たる楼門です。(重要文化財)
公式サイトより
清水寺の七不思議1:仁王門のカンカン貫き
仁王門の『貫(ぬき・水平の板)』をよく見ると1本だけ丸く凹みのできている箇所が。
ここを叩くと、門の外側から内側へ、はっきり叩く音が聞こえると言われています。
一本の材木なら音が響くのももっともでは?
他の貫も試してみたくなるが、重要文化財なのでなかなか手が出せぬのう・・・
清水寺の七不思議2:仁王門の狛犬
ふつうは「阿形(あぎょう)」と「吽形(うんぎょう)」で対になる狛犬。
清水寺の仁王門では、左右とも「阿形(あぎょう)」であるのが謎です。
清水寺の七不思議3:馬駐(うまとどめ)の金具
清水寺では柱に馬をつなぐための馬駐が5頭分あります。
それぞれ上下に金具がついているのですが、全部で10個の金具のうち、2か所だけ横向きについています。
まぁどっちでも使えるし、ちょっと変化をつけてみようと思ったのかな?
理由がわからないから、七不思議と数えられているよ。
清水寺の七不思議4:三重塔の「鬼瓦」
三重塔の屋根の『鬼瓦』。
東南の角だけは『龍』なのだそうです。
京都の寺院でよく目にする龍の絵ですが、水の神様である龍には火除けの意味があると言われています。
京都の東南から、街を守っているのかもしれませんね?
これはどこの鬼瓦だったか…屋根が檜皮葺ですから本堂かもしれません。
鬼瓦一つとってもその遊び心あふれるデザインに魅了されます。
清水寺の七不思議5:八方睨みの虎
石灯籠に彫られたこの虎、右から見ても左から見ても目が合うという『八方睨みの虎』と呼ばれています。
まず虎の目を探し出すのがちょっと大変ですが、確かに虎に睨まれている感じがします。
場所を変えて別の角度から…
やっぱり睨まれてる?
清水寺の七不思議6:首振り地蔵
清水寺の門前にある首振り地蔵。首が360度グルっと回ります。想い人のいる方角に顔を向けてお願いすると、願いがかなうそう。@清水寺コース(あびる) pic.twitter.com/FIDxlzWyoT
— 京都ミニツアー「まいまい京都」 (@maimai_kyoto) February 12, 2016
清水寺の七不思議7:弁慶の足形石
大きな足型のついた石がありました。
弁慶のものとは気づかず「お釈迦様の身長は4.8mなんだってねえ」などと話しながら通り過ぎてしまいました!不覚!!
清水寺のみどころ:参道
東大路通の清水道交差点から清水寺までの約1.2キロの坂道は清水道と称され、道の両側には観光客向けのみやげ物店などが軒を連ねている。
この道は松原通(かつての五条通)の延長である。その南、東山五条の交差点から北東に上り、清水道に合流する五条坂も参詣道となっている。
さらに、五条坂の途中から分岐して清水寺仁王門付近に達する清水新道(茶わん坂)もある。
これらの参道が開けたのは近世以降のことであり、中世までは八坂の塔(法観寺)を経て産寧坂(三年坂)を南方向へ上り、経書堂(きょうかくどう)の所で左(東)へ折れるルートが参道であった。
清水寺縁起
宝亀9年(778年)に、大和国の興福寺の僧で当時子島寺(奈良県高市郡高取町に現存)で修行していた賢心(後に延鎮と改名)は、夢のお告げで北へ向かい、山城国愛宕郡八坂郷の東山、今の清水寺の地である音羽山に至った。金色の水流を見出した賢心がその源をたどっていくと、そこにはこの山に篭って滝行を行い、千手観音を念じ続けている行叡居士(ぎょうえいこじ)という白衣の修行者がいた。年齢200歳になるという行叡居士は賢心に「私はあなたが来るのを長年待っていた。自分はこれから東国へ旅立つので、後を頼む」といい残して去っていった。行叡は観音の化身であったと悟った賢心は、行叡が残していった霊木に千手観音像を刻み、行叡の旧庵に安置した。これが清水寺の始まりであるという。
その2年後の宝亀11年(780年)、鹿を捕えようとして音羽山に入り込んだ坂上田村麻呂(758年 – 811年)は、修行中の賢心に出会った。田村麻呂は妻の高子の病気平癒のため、薬になる鹿の生き血を求めてこの山に来たのであるが、延鎮より殺生の罪を説かれ、観音に帰依して観音像を祀るために自邸を本堂として寄進したという。後に征夷大将軍となり、東国の蝦夷平定を命じられた田村麻呂は、自身が建立した清水寺に平定参拝をしたという。その後、若武者と老僧(観音の使者である毘沙門天と地蔵菩薩の化身)の加勢を得て戦いに勝利し、無事に都に帰ることができた。延暦17年(798年)、田村麻呂は延鎮(御賢心改め)と協力して本堂を大規模に改築し、観音像の脇侍として毘沙門天と地蔵菩薩の像を造り、共に祀ったという。以上の縁起により、清水寺では行叡を元祖、延鎮を開山、田村麻呂を本願と位置づけている。
アテルイとモレの慰霊碑
802年4月14日 坂上田村麻呂東北遠征の際、蝦夷族の首長アテルイと副将モレは、坂上田村麻呂に降伏します。
802年7月10日 アテルイとモレは、坂上田村麻呂に同道市し都へ向かいます。
802年8月13日 桓武天皇の命によりアテルイとモレは処刑。
1994年、平安遷都1,200年を期して『アテルイとモレの慰霊碑』建立。
音羽の滝から仁王門方面へ進む道の左手に立つ。碑面には「北天の雄 阿弖流爲 母禮之碑」とある。
坂上田村麻呂の東征
都の鬼門に当たる東北の蝦夷(えみし)を平定した坂上田村麻呂。
若武者と老僧(観音の使者である毘沙門天と地蔵菩薩の化身)の加勢を得て戦いに勝利し、無事に都に帰ることができたと語っています。
田村麻呂は「鬼門封じ」のため津軽で、密教の教えに従い、七つの寺を北斗七星の形に建立しました。
清水寺の御朱印
雑誌『和楽』の付録の御朱印帳を愛用しています。
しかし、ここ清水寺では「これはノートだから。和紙でないと書きません」と言われ、書いてもらえませんでした。
書置きをいただいて糊で貼りましたが、ちょっとがっかりです。
アクセス
JR京都駅から
京都市交通局(市バス)206系統・東山通北大路バスターミナルゆき、100系統清水寺祇園 銀閣寺ゆきで五条坂下車、徒歩10分
京都バス(土・休日のみ運行)18系統・大原ゆきで五条坂下車、徒歩10分
阪急電鉄 京都河原町駅(四条河原町) 京阪電鉄 祇園四条駅から
京都市交通局(市バス)207系統・東福寺・九条車庫ゆきで清水道下車、徒歩10分
京阪バス83・85・87・88系統などで、清水道または五条坂下車、徒歩10分
このあとは
二年坂、三年坂を通ってねねの眠る高台寺へ。
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