2000年12月23日に公開された映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』。
この記事では、映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のあらすじ(ネタばれナシ)・解説・みどころ・感想をご紹介します。
映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の予告編
息子に目の手術を受けさせるために働きづめのセルマ。
セルマの眼も見えなくなっていくなか、音楽とダンスだけが彼女の心の慰めでした。
そんな彼女の運命をもてあそぶかのように起こる事件とは…
映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のあらすじ(ネタバレなし)
1960年代アメリカ。チェコからアメリカにやってきたセルマは女手一つで息子を育てながら、工場で働いています。
彼女は理解と愛情を持つ人々に囲まれ、つつましいながらも満ち足りた生活を送っています。
しかし、セルマは秘密を抱えていました。
遺伝性の病のために視力を失いつつあり、手術を受けない限りは息子も同じ運命を辿るのです。
愛する息子の手術代を稼ぐため、懸命にセルマは働きますが、大事な手術代が盗まれてしまい、思いもかけない運命へと彼女は導かれていきます。
映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の解説
2000年のデンマーク映画です。
「伝説」の衝撃作といわれ、公開当時はその内容に賛否両論を巻き起こし、日本でも瞬く間に評判が広まり、興行収入24.2億円という大ヒットを記録しました。
2000年のカンヌ国際映画祭で「ダンサー・イン・ザ・ダーク」がパルムドール(最高賞)とビョークの主演女優賞という2冠に輝きました。
ビョークは、当初音楽の作曲とプロデュースのみを担当する予定でしたが、ラース・フォン・トリアー監督の熱烈な申し出により、主人公・セルマ役を演じることを引き受けたそうです。
ゴールデングローブ賞、アカデミー賞にもノミネートされた作品です。
映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のみどころ
主人公セルマを演じるのは、アイスランド生まれの革新的国際派アーティスト、ビョークです。
ビョークの美しい歌声と、主人公に畳み掛けるように降りかかる不幸が印象的です。
綺麗事ばかりの作られた世界ではなく、悲しく、不公平で理不尽な世界が織りなされていく中、美しい音楽と、ストーリーの救いのなさ、衝撃的な結末が見どころとなっています。
また、セルマの年上の親友を演じる、フランスの大女優カトリーヌ・ドヌーブの存在感のある演技も注目です。
当初この役は、黒人女性の設定でしたが、作品に惚れ込んだドヌーブが、監督に直接交渉し、自分に合った役柄に変更してもらったそうです。
映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の感想
ダンサー・イン・ダークは、重苦しく、主人公に次々に降りかかる不幸のために見るのがつらくなるシーンもある作品です。
それでも、ビョークのパワフルで感動的な演技があり、人が生きていく意味について考えさせられます。
ラストまで見届けた人のみが感じることができる、深い感慨を与えてくれる映画です。
映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の登場人物・キャスト
セルマ:ビョーク
キャシー:カトリーヌ・ドヌーブ
ビル:デヴィッド・モース
ジェフ:ピーター・ストーメア
ノーマン:ジャン=マルク・バール
ジーン:ヴラディカ・コスティック
リンダ:カーラ・シーモア 他
映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のスタッフ
監督:ラース・フォン・トリアー
製作:ヴィベケ・ウィンデロフ
音楽:ビョーク
振付:ビンセント・パターソン
撮影監督:ロビー・ミュラー
美術:カール・ユリウスン
衣装デザイン:マノン・ラスムッセン
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