映画『炎のランナー』あらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想

洋画

1982年8月21日に公開された映画『炎のランナー』。

この記事では、映画『炎のランナー』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『炎のランナー』の予告編

主人公はユダヤ人であることの偏見を打ち破るために走り、ライバルは信仰のために走ります。

目的が違っても、走る事への純粋な情熱は同じ。

実話に基づいたこの作品は、ヴァンゲリスの名曲とともにいつまでも心に残ります。

映画『炎のランナー』のあらすじ(ネタバレなし)

1978年のロンドン。
ハロルド・エイブラハムス追悼の礼拝から物語が始まり、アンドリュー・リンゼイ卿が走ることに夢中だった時へ遡ります。

1919年、ハロルド・エイブラハムスはケンブリッジ大学に入学するものの、ユダヤ系だったため偏見を受けていました。
その屈辱を晴らすために陸上競技へとのめり込みます。

やがてオリンピックにまで出場するハロルドは、同じ時代を切磋琢磨したエリックを想うのでした。

映画『炎のランナー』の解説

1981年に公開されたイギリスのドラマ映画で、イギリスでは1981年3月30日に、アメリカでは同年9月25日に、日本では翌年にあたる1982年8月21日に、それぞれ公開されました。

イギリスと日本では配給を20世紀フォックスが、アメリカではワーナー・ブラザースが担っています。

第54回アカデミー賞において、作品賞を受賞した作品で、当時の権威主義的かつ排他的なイギリスの背景を描きながらも、イギリス的な尊厳を表した作品になっています。

また、本作のプロデューサーは、ダイアナ妃と共に自動車事故で他界した、ハロッズオーナーの息子ドディ・アルファイドです。

映画『炎のランナー』のみどころ

スコットランドには、牧師の親の元に生まれたエリック・リデルがいました。

スコットランド代表として大会出場すると、伝道スピーチが併せて行われ、多くの人々が聞き入ります。

1923年にはハロルドは競技会でエリックに敗北してしまい、激しいショックを受けます。

やがてハロルドは、100mと200mのパリオリンピックの代表に選ばれたことと、同オリンピックにエリックも選ばれたことを知ります。

5月4日、パリオリンピックは開会しますが、エリックは100mの競技を棄権しました。

そして400mに出場するエリックを、アメリカ選手は警戒します。

ショルツは旧約聖書が書かれたメモをエリックに渡し、エリックはそれを握ってレースに挑みました。そして彼は優勝するのでした。

映画『炎のランナー』の感想

きっと誰にでも青春時代にのめり込んだものがあると思います。

古いイギリスの排他的考えの中から生まれた屈辱や偏見を晴らすものだったとしても、その時に抱いた夢や経験したことは一生の宝なのかもしれません。

ハロルドがシビルと再会し、二人でが肩を寄せ合って歩み始める姿が、何かを乗り越えたようにも映りました。

そして、再び追悼礼拝のシーンで、アンドリューとオーブリーが「彼は勝った」と言い、ハロルドを思い出す時、彼らもまた、何かを自分の中で昇華したようにも映ります。

そうやって人は、誰かの影響を受けながら青春時代を過ごすのかもしれません。

 

青春時代に夢中にのめり込んだものを思い出す時、それは技術や知識などではなく、多くの場合、その時にいた友人やお世話になった人など、時間を共にした人や経験ではないでしょうか。

大人になった今もそれをどこか懐かしく思う時があるならば、青春時代の経験はとても貴重で、時に憎んだり、葛藤したり、理不尽に思ったことでさえ、その後の人生の礎となっているのだと思いました。

そしてその時、支えてくれた人々は一生の宝なのだと思います。

映画『炎のランナー』の登場人物・キャスト

ハロルド・エイブラハムス :ベン・クロス
エリック・リデル :イアン・チャールソン
サム・ムサビーニ :イアン・ホルム
アンドリュー・リンゼイ卿: ナイジェル・ヘイヴァース
オーブリー・モンタギュー: ニック・ファレル
ジェニー・リデル :シェリル・キャンベル
シビル・ゴードン :アリス・クリーグ
ヘンリー・スタラード: ダニエル・ジェロル
サンディ・マクグラス: スチュアート・ロジャー
皇太子 :デイビッド・イェランド
バーケンヘッド卿: ナイジェル・ダヴェンポート
カドガン卿 :パトリック・マギー
ケンブリッジ大学門衛主任 :リチャード・グリフィス
トリニティの学長: ジョン・ギールグッド
キースの学長: リンゼイ・アンダーソン

映画『炎のランナー』のスタッフ

監督:ヒュー・ハドソン
脚本:コリン・ウェランド
音楽:ヴァンゲリス
撮影 :デヴィッド・ワトキン
編集:テリー・ローリングス
技術指導:トム・マクナブ
製作総指揮:ジェイク・エバーツ、ドディ・ファイド

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