1961年2月16日に公開された映画『地下鉄のザジ』。
この記事では、映画『地下鉄のザジ』のあらすじ(ネタばれナシ)・解説・みどころ・感想をご紹介します。
映画『地下鉄のザジ』の予告編
母親に連れられてパリに来たザジのお目当ては地下鉄でした。
どうしても地下鉄に乗りたくて、叔父さんの家を抜け出したザジは…
映画『地下鉄のザジ』のあらすじ(ネタバレなし)
パリの街に母と共にやってきた少女ザジ。
母はザジの面倒を弟のガブリエルに任せてしまいます。
ザジにとってパリは憧れの街。とりわけ地下鉄に乗る事を願っていました。
しかしあいにくのストライキで地下鉄には乗れません。
翌朝再びザジは、1人でパリの街に出向きますが、やはり地下鉄は閉鎖されたままです。
その後ザジは、パリの街で多くの大人たちと出会い、様々な出来事を体験していきます。
映画『地下鉄のザジ』の解説
『地下鉄のザジ』はフランスの小説家レーモン・クノーが書いたベストセラー『地下鉄のザジ』をベースにした1960年制作のフランス映画です。
当時、映画界にはヌーヴェルヴァーグという革新的な動きがあり、その中心はフランスから映画界に新しい波を起こしたいと考える新進気鋭の若き監督たちでした。
この映画は、ヌーヴェルヴァーグを代表する映画監督の一人であるルイ・マルの作品。
興行的に大きな成功を収めました。
日本で公開されたのは1961年。
当時の日本は高度経済成長の中にあり、国民の所得が急激に増加していた、活気あふれる時代の映画公開でした。
後に2009年に再度公開されるなど、日本でも今でも人気のある作品です。
映画『地下鉄のザジ』のみどころ
憧れのパリにやってきた少女ザジの笑顔と 貴重な60年代のパリの映像が、一番の見どころです。
捨てるくらいなら売却してお金を稼ぐ手段の代表格である、60年代の蚤の市の風景や昔のエッフェル塔。
エッフェル塔から見渡せる凱旋門等のパリの風景は、当時の日本人にとって初めて見るパリの全景だったはずです。
なんといっても、ザジ憧れの地下鉄の様子がでてくる箇所も見どころです。
ザジにとって地下鉄以上に好奇心そそられる大人の行動が見られたからこその居眠りだったのではないでしょうか。
映画『地下鉄のザジ』の感想
1960年代のパリの街並みが、画面を通して充分に堪能できる映画です。
時代の変遷を感じられる貴重な映画といえます。
少女の視点からみた大人の行動が面白く描かれ、また好奇心いっぱいの少女ザジの可愛らしさがあふれています。
ロケに力をいれた作品であり、華やいだ観光都市パリの様子にとどまらず、パリの知られていない場所も楽しめる貴重な映画です。
映画『地下鉄のザジ』の登場人物・キャスト
ザジ:カトリーヌ・ドモンジョ
ザジの母親:オデット・ピケ
ガブリエル:フィリップ・ノワレ
アルベルティーヌ:カルラ・マルリエ
トルースカイヨン・ヴィットリオ・カプリオーリ
映画『地下鉄のザジ』のスタッフ
監督:ルイ・マル
原作:レーモン・クノー(原題:Zazie dans Le Metro)
脚本:ジャン=ポール・ラプノー,ルイ・マル
製作:ルイ・マル
音楽:フィオレンツォ・カルピ
撮影:アンリ・レイシ
配給:ユニオン
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