1988年4月23日に公開された映画『ベルリン・天使の詩』。
この記事では、映画『ベルリン・天使の詩』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『ベルリン・天使の詩』の予告編
ベルリンに住む天使ダミエルとカシエルは、人々を観察して過ごしています。
図書館、地下鉄、モニュメントの上にいる彼らの姿は子どもにしか見えません。
彼らに見える世界はモノクロームで、色彩を感じることはできないのです。
ある日、美しい空中ブランコ乗りに恋をしてしまった天使ダミエルは…
映画『ベルリン・天使の詩』のあらすじ(ネタバレなし)
人間をただ見守るはずの天使が、サーカスの美しい女性に恋をして、ついに地上に降り立ちます。
彼は元天使の俳優・ピーター・フォークに出会い、人間になることをすすめられました。
彼の彼女への思いは通じるのか、天使が人になったことによってどのようなドラマが生まれるのか?
映画『ベルリン・天使の詩』の解説
ヴィム・ヴェンダース監督が、次回作の撮影延期の影響で、『ドイツ語でドイツの街ベルリンで撮影すること』を条件に制作した映画です。
ヴィム・ヴェンダース監督はベルリンの街をロケハンするうちに、街のあちこちに天使のデザインがあることを発見し、『天使を主人公にした映画』を思いつきました。
この映画のために詩人のペーター・ハントケが書き下ろした詩を織り込んだ構成になっています。
また、映像監督アンリ・アルカンによる幻想的な美しさと荘厳さを持つ映像が世界中でヒットすることになります。
アメリカではリメイク作品が製作されるようになり、続編も作られました。
1987年カンヌ国際映画祭:監督賞
1988年ブルーリボン賞:外国作品賞
1988年ヨーロッパ映画賞:監督賞、助演男優賞(クルト・ボイス)
映画『ベルリン・天使の詩』のみどころ
公開当時、世界中のマスコミから惜しみない賛辞が贈られました。
・詩情と人間愛に満ちた映画の誕生。
ドイツ「フランクフルター・アルゲマイネ」紙・はかり知れないやさしさ。傑作。
フランス「ラ・リベラシオン」紙・驚異的に美しい映像。夢のような演出。
イギリス「タイム・アウト」紙・ベルリンを描き出す美しい抒情。
スペイン「エル・パイス」紙・美しく、深く、ロマンチック。
アメリカ「ヴァラエティ」紙・奇跡が静かに燦然とここにある。
フランス「ル・モンド」紙・何度でも見たい、心こもる傑作。
ドイツ「ディー・ヴェルト」紙
詩のような美しいセリフ、モノクロとカラーを使い分けた美しい映像。
ベルリンの街で生きる人々を温かく見守る天使の視点から、人生を満喫することの大切さを教えてくれます。
映画『ベルリン・天使の詩』の感想
天使が女性に恋することによって、それまで白黒だった画面がカラーになっていきます。
見ていると心が軽くなっていき、サーカスのシーンでは美しい映像に釘付けになります。
人は天使に憧れますが、天使も人に憧れるものなのかと感じてしまいます。
映画『ベルリン・天使の詩』の登場人物・キャスト
天使ダミエル:ブルーノ・ガンツ
マリオン:ソルヴェーグ・ドマルタン
ホメーロス:クルト・ボイス
天使カシエル :オットー・ザンダー
ピーター・フォーク:本人役。元天使
ニック・ケイヴ(ミュージシャン):本人役
映画『ベルリン・天使の詩』のスタッフ
監督:ヴィム・ヴェンダース
脚本:ヴィム・ヴェンダース、ペーター・ハントケ、リヒャルト・ライティンガー
製作: ヴィム・ヴェンダース、アナトール・ドーマン
製作総指揮: イングリット・ヴィンディシュ
音楽: ユルゲン・クニーパー
撮影 :アンリ・アルカン
編集: ペーター・プルツィゴッダ
コメント