2007年7月21日に公開された映画『インランド・エンパイア』。
この記事では、映画『インランド・エンパイア』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『インランド・エンパイア』の予告編
この作品はデヴィッド・リンチ監督が好きな時に俳優を呼んで自分でカメラを回し、編集まで自分で行ったという、まさに自分の好きなように作り上げたもの。
何の制約もなくなったデヴィッド・リンチ監督の描く世界とは?
ファンならずとも興味をそそられる作品です。
映画『インランド・エンパイア』のあらすじ(ネタバレなし)
女優ニッキー・グレイスは、ハリウッドに暮らしており、ある映画の主役に抜擢されます。
監督とW主演を務めるデヴォン・バークとともに、映画の製作への熱意を高めていたグレイス。
しかし、この映画の知られざる秘密が明らかになります。
それは、ポーランド民話を基にした映画『47』のリメイクであること。
これはいわくつきの作品で、以前映画化された際の主演2人には不幸が訪れていたのです。
ニッキーは身の回りで起こる不可解な出来事に混乱しながら、撮影は開始されます。
映画『インランド・エンパイア』の解説
断片的な撮影方法により、撮影には予定以上の時間を要し、製作期間が2年半にも及びました。
あまりに時間がかかってしまったため、映画製作会社は費用の資金提供を中止。
ほぼ自主制作となってしまいました。
自主制作となると様々な規約のようなものから解放されるため、この映画は監督の頭の中のイメージをそのまま、やりたい放題ともいえるような作品となりました。
脚本はほぼなし。撮影当日に書いたばかりの脚本を渡され、まさに撮影しながら作られた映画です。
当初、カンヌ国際映画祭へ出展予定でしたが、製作に時間がかかり過ぎてしまい、間に合わなかったということです。
ベネチア映画祭では栄誉金獅子賞を受賞しました。
映画『インランド・エンパイア』のみどころ
断片的な撮影方法をしたおかげともいえるかもしれませんが、現実と役柄の境目がなくなっていき混乱する様子がうまく表現されています。
鑑賞していると、こちらも混乱し始めることもしばしばあります。
不可思議でありながら、映像だから表現できる世界観を味わうことができます。
主演女優の混乱している演技は、演技とは思えぬ迫力があり、自主製作ならではの手作り感とうまく溶け込み現実味が増しています。
これがもしTVドラマだったらここまでの迫力を感じたのだろうかと考えるとそうでもなく、映画というメディアである故に感じることのできる感覚です。
映画『インランド・エンパイア』の感想
何がなんだかわからぬまま進む物語。
でもなぜか恐怖を感じるし、さまざまなシーンではもはや本物?とも思えるリアルさがありました。
心霊などのホラーではなく、本当に起こるかもしれないものの恐怖がリアルに表現されており、鑑賞後は放心状態となりました。
撮影から編集までリンチ自身が行ったということで、まさにリンチワールド全開で、圧倒されること間違いなしの一本。
賛否両論あるかもしれませんが、ミステリアスでホラー、かつ濃厚な作品であることは間違いありません。
映画『インランド・エンパイア』の登場人物・キャスト
ニッキー・グレイス/スーザン・ブルー:ローラ・ダーン
キングスリー・スチュワート:ジェレミー・アイアンズ
デヴォン・バーク/ビリー・サイド:ジャスティン・セロー
マリリン・レヴェンス:ダイアン・ラッド
ジャック・ラビット:スコット・コフィ
フレディ・ハワード:ハリー・ディーン・スタントン
ドリス・サイド:ジュリア・オーモンド
ストリートパーソン2:裕木奈江
映画『インランド・エンパイア』のスタッフ
監督・脚本:デヴィッド・リンチ
音楽:デヴィッド・リンチ
撮影:デヴィッド・リンチ、オッド・イエル・サルテル
編集:デヴィッド・リンチ
製作:デヴィッド・リンチ、メアリー・スウィーニー
製作国:アメリカ・ポーランド・フランス
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