BLUE MOON(ブルームーン)歌詞和訳とロレンツ・ハート

音楽

Richard Rodgers(リチャード・ロジャース)が映画のために作曲した曲ですが、2回もボツになり、3回目にようやく現在の『BLUE MOON』の歌詞が付けられたという歴史があります。

作詞のLorenz Hart(ロレンツ・ハート)はこの曲を気に入っていなかったといいます。
素敵な曲なのに、どういうことなのでしょう?

BLUE MOON(ブルームーン)歌詞和訳

作曲 Richard Rodgers(リチャード・ロジャース)
作詞 Lorenz Hart(ロレンツ・ハート)
発表年 1934年

(verse)
昔は月の光が嫌いだった
詩人たちが魅惑的という夜の影だって 僕には面白くもなかった
一緒に過ごす人もいなくて 10時には寝ていたよ
人生は苦いもので、僕は世界一悲しい男だったさ・・・

(Chorus)
ブルームーン
僕が一人ぼっちで立っているのを見たね
夢もなく、愛する者もない

ブルームーン
僕があの場所にいたわけを知ってたんだろ
僕が祈っているのが聞こえたんだね
心から愛せる人のために

その時突然現れたんだ
僕がこの腕に抱きしめるただ一人の人
そして誰かが 「私をあがめなさい」とささやくのを聞いたよ
驚いて見上げた夜空の月が、金色に輝き始めたんだ!

ブルームーン
今はもう 一人じゃない
夢もなく、愛もなかったあのころとは、もう違うんだ

(筆者意訳)

主人公が『ブルームーン』に呼びかけて、素敵な出会いを語る形の歌詞ですが、
このBLUE MOONとは、単なる青い月ではなくて、『一ケ月の間に二度満月があること』
つまり、めったにないこと、という意味を持っています。
(2年半に1回の頻度のようです)

孤独だった主人公が、めったにないほどのラッキーで運命の恋人に出会えたとき、お月様は金色に輝き始める…想像すると幸せな気持ちになりますね。

作詞者:ロレンツ・ハートについて

Lorenz Hart(ロレンツ・ハート)1895年5月2日 – 1943年11月22日

作曲家リチャード・ロジャースとのコンビで数多くのヒット曲を世に送り出したロレンツ・ハートですが、自身は思い込みによる劣等感と自己嫌悪に悩まされていたようです。また、同性愛者であることをカミングアウトできなかったことも抑うつの原因の一つでした。

1943年のリチャード・ロジャースとのコンビ解消後は、オスカー・ハマースタイン2世とのコラボレーションを始めますが、同年4月下旬の母親の死でひどく落胆し、7ヶ月後の1943年11月22日、ハートは大量の飲酒の後、ニューヨークにて肺炎で亡くなりました。

48歳で亡くなってしまったとは、惜しいことを…
ヒット曲を量産して、さぞかし華やかな人生を送ったことかと思えば、悩み多き人だったのかー

 

作詞家ロレンツ・ハートは繊細で複雑な感情を歌詞に込めることで知られています。
この曲の、特にヴァース部分には、自身の反映が見られるのかもしれません。

BLUE MOON動画紹介

verse付きのものを探したら、やっぱりこの人に行き着きました。
『Great American Song Book』シリーズでは、スタンダードの名曲を丁寧に歌われています。

Rod Stewart!

1961年にドゥーワップグループザ・マーセルズがこんなバージョンを発表、大ヒットに。

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