夜がゆっくりと藍色に沈んでいくとき、心の奥にひそんでいた孤独がふっと顔を出す・・・。
デューク・エリントンの名曲 Mood Indigo は、そんな“ブルーより深い憂鬱”を、静かな夜の空気とともに描いたスタンダードです。
Mood Indigo(ムード・インディゴ) 歌詞和訳
作曲: Duke Ellington and Barney Bigard (デューク・エリントン、バーニー・ビガード)(1930年)
作詞: Irving Mills(アーヴィング・ミルズ)(1931年)
あなたは『ブルー』になったことある?
あなたは『ブルー』をわかってない、この『インディゴ』の気分を知るまでは
憂鬱が足の先まで、そう靴の底まで染み込んでいく
あたしは座って、ため息をついて、「どっかへ行ってよ」と憂鬱を追い払う
あたしはいつもインディゴのムードよ
あのひとが「さようなら」って 行ってしまってから
ひとりぼっちの夜 薄暗い部屋で
あたしは泣き出しそうなくらい淋しいの
だってだれ一人 あたしのことなんて気にもかけない
あたしは青より青い
そんな藍色のムードになっちゃったら
横になって、そのまま消えてしまいそうなの
(筆者意訳)
Mood Indigo(ムード・インディゴ) エリントン楽団の『音色の魔術』
Mood Indigo の特徴は、通常とは逆の楽器配置で生まれた独特のサウンドです。
トロンボーンを高い音域で
クラリネットを低い音域で
ミュートしたトランペットを中間に
という“逆転のハーモニー”を使い、
深い藍色のような、沈むような音色を作り出しました。
このアレンジは当時としては革新的で、
「エリントンは色彩で音楽を描く」と評されるきっかけにもなりました。
Mood Indigo(ムード・インディゴ) “インディゴ”は黒人文化に根ざした象徴的な色
インディゴ(藍色)は、アフリカ系アメリカ人の文化で
- 深い悲しみ
- 魂の憂鬱
- 夜の静けさ を象徴する色として扱われてきました。
ブルースの “blue” よりもさらに深い、 “底なしの憂鬱” を表す色として選ばれています。
Mood Indigo(ムード・インディゴ)音源紹介
DeeDee Bridgewater
ディーディーの声で、インディゴのムードに引き込まれていきます。
デュークエリントン楽団

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